危険物の運搬に資格はいる?取得条件や方法をわかりやすく解説

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監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

危険物の運搬と聞くと「専門の資格が必要なのでは?」と思う人も多いでしょう。ガソリン、灯油、化学薬品などは一般貨物と違い、法律で運搬資格や取り扱い条件が厳しく定められています。本記事では、危険物の運搬に必要な資格、取得条件、資格取得の流れ、実務で役立つ知識まで詳しく解説します。これから危険物輸送に関わる方やキャリアアップを目指す方はぜひ参考にしてください。

危険物の運搬に必要な資格とは?

危険物の種類主な資格
第4類(ガソリン・灯油など)危険物取扱者 乙種第4類、丙種
高圧ガス高圧ガス移動監視者、液化石油ガス運搬の資格
火薬類火薬類取扱保安責任者、火薬類運搬責任者資格
毒物・劇物毒物劇物取扱責任者資格

運搬の内容や危険物の種類によって、必要な資格が異なる点に注意が必要です。


危険物取扱者の種類と特徴

資格内容
乙種第4類ガソリン、灯油、軽油などの取り扱い・立ち会いが可能
丙種ガソリンスタンドでの作業や軽度の運搬業務に対応
甲種全ての危険物の取り扱いや保安監督が可能(理系学部出身者向け)

多くのドライバーがまず取得を目指すのは乙種第4類です。


資格の取得条件

資格受験条件
乙種第4類年齢制限なし、誰でも受験可能
丙種年齢制限なし、誰でも受験可能
甲種理系大学出身、または乙種・丙種取得後の実務経験が必要

乙種・丙種は年齢や学歴に関係なく挑戦できるため、初めての人におすすめです。


資格取得の方法と流れ

ステップ内容
試験申し込み各都道府県の消防試験センターに申し込む
試験勉強市販のテキストや問題集、講習会で勉強する
試験受験危険物の性質、法令、取扱方法に関する試験を受ける
合格・免状交付合格後、消防試験センターから免状が交付される

合格率は乙種第4類で約40〜50%程度なので、しっかり準備することが大切です。


実務で役立つ知識や注意点

項目内容
法令順守危険物の積載量、標識、運搬方法は法律で厳格に定められている
点検・確認作業積荷状態、車両の点検、運搬経路の確認は毎回欠かせない
緊急時対応漏洩、火災、事故発生時の対応マニュアルを理解しておく必要がある
定期講習・更新資格の有効期限はないが、定期的な講習や勉強で知識を更新するのが望ましい

現場での信頼を得るには、資格取得だけでなく日々の知識アップデートが重要です。


資格取得のメリット

メリット内容
就職・転職に有利資格保持者は即戦力として評価される
収入アップ危険物手当が支給される企業が多く、収入増が期待できる
業務範囲が広がる一般貨物だけでなく危険物輸送や立ち会い業務に挑戦できる
安全意識が高まる自分や周囲の安全を守る知識が身につき、事故防止につながる

物流業界でのキャリア形成において、大きな武器になる資格といえます。


まとめ

危険物の運搬には、対象物によって適切な資格が必要です。
乙種第4類や丙種の危険物取扱者は学歴・年齢を問わず挑戦でき、キャリアアップや収入増のチャンスにもつながります。

試験対策をしっかり行い、取得後も法令遵守や安全意識を忘れず、現場で信頼されるプロフェッショナルを目指しましょう。

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