タクシー隔日勤務って?メリットとデメリットを詳しく解説

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監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

タクシー業界で多く採用されている働き方のひとつが「隔日勤務」です。聞き慣れない方もいるかもしれませんが、実は他の職種にはあまり見られない独特なシフト制度で、働き方やライフスタイルにも大きな影響を与える仕組みです。本記事では、タクシー隔日勤務の基本的な働き方、1日の流れ、メリット・デメリット、向いている人の特徴まで詳しく解説します。

タクシーの隔日勤務とは?

隔日勤務とは、1回の勤務時間が長い代わりに、勤務明けの翌日は基本的に「明け休み」となる勤務形態です。1勤務が約20時間と長時間にわたるため、勤務後は必ず休息が確保されるのが特徴です。

項目内容
勤務時間おおむね1日20時間前後(休憩・仮眠時間含む)
勤務日数月に11〜13日ほどの勤務が一般的
明け休み勤務終了後は翌日の出勤はなく、休息にあてられる
法的制限労働基準法に基づき、連続勤務時間・休憩時間の管理が厳格に求められる

この働き方は、タクシー業界特有の「自由度と収入効率の両立」を図るために採用されているシステムです。


1日の勤務スケジュール例

タクシーの隔日勤務は、時間の使い方に特徴があります。以下に典型的な勤務日のスケジュールを紹介します。

時間帯活動内容
8:00出庫、点呼・車両点検
8:30〜12:00午前の営業(ビジネス街や駅周辺で乗車対応)
12:00〜13:00昼食休憩
13:00〜18:00午後の営業(買い物・通院・観光客対応など)
18:00〜22:00夜の営業(繁華街・飲食店周辺の乗客が中心)
22:00〜1:00深夜営業(終電後の乗客・遠距離送迎も増加)
1:00〜4:00仮眠・車内休憩
4:00〜8:00早朝営業(空港・駅・通勤客など)
8:30頃帰庫・業務終了

このように長時間の中に休憩や仮眠を組み合わせながら、1日を通して柔軟に動くスタイルです。


隔日勤務のメリット

メリット解説
出勤日数が少ない月に11〜13回の出勤で済むため、自由な時間が多くプライベートとの両立がしやすい
高収入を狙いやすい長時間働く分だけ営業チャンスも多く、売上に応じて歩合給が上がりやすい仕組み
平日が休みになることもある一般的なカレンダー通りではないため、役所・病院・空いている観光地などに行きやすい
生活リズムが安定する固定の勤務スケジュールに慣れれば、生活のパターンを構築しやすく、体調管理もしやすい

時間を自由に使いたい人や、ワークライフバランスを重視する人には非常に魅力的な勤務形態です。


隔日勤務のデメリット

デメリット解説
1回の勤務時間が長い拘束時間が20時間を超えるため、体力や集中力が求められる
深夜〜早朝の業務が含まれる夜間帯の営業は体内リズムの調整が必要であり、慣れないと負担になることもある
生活が不規則になりやすいシフトによって就寝・起床時間が日ごとに変わり、家族との生活リズムが合わない場合もある
明け休みは「完全休養」とは限らない勤務明けは身体を休める必要があり、実質的に1日自由に使えるとは限らない

体調管理や睡眠の質に注意しなければ、長く続けることが難しくなるリスクもあります。


隔日勤務が向いている人

以下のような特性を持つ人は、隔日勤務に適しているといえます。

  • 長時間集中して仕事に取り組むのが得意な人
  • 出勤回数を減らしてまとまった時間を取りたい人
  • 日中・夜間問わずフレキシブルに動ける人
  • 体力に自信があり、自己管理ができる人

自分の生活スタイルや働き方の優先順位と照らし合わせて検討することが大切です。


まとめ

タクシーの隔日勤務は、1回の勤務が長時間である一方、月の出勤回数が少なく自由な時間が確保しやすい勤務形態です。高収入を狙えるチャンスがある反面、体力的・生活リズム的な負担もあるため、メリットとデメリットをしっかり理解することが重要です。働き方に柔軟性を求める方や、自分の時間を大切にしたい方にとって、隔日勤務は魅力的な選択肢となるかもしれません。

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