ユニック車のつり上げ荷重はどのくらい?サイズごとに違いは?

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監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

建設現場や物流の現場で活躍する「ユニック車」は、荷物の積み下ろしと運搬を1台で行える便利な車両です。その実用性を左右する大きなポイントが「つり上げ荷重」です。本記事では、ユニック車のサイズごとに異なるつり上げ荷重の目安や、作業時に気をつけたいポイントを詳しく解説します。

つり上げ荷重とは?

クレーンで安全に持ち上げられる荷物の重さの上限

つり上げ荷重とは、ユニック車に搭載されたクレーンが安全に吊り上げられる最大重量を指します。これは車両のサイズやクレーンの種類、ブームの伸縮状態によって変化します。

項目内容
基準位置ブームを最大限縮めた状態で垂直に吊った時の最大荷重
制限理由車両の転倒防止、クレーン部の機械的制約、安全基準による制限

ユニック車のサイズ別・つり上げ荷重の目安

車両区分最大つり上げ荷重の目安用途例
小型ユニック車(2t~3t車)約990kg~1.5t前後住宅建材、小型機械、園芸資材など
中型ユニック車(4t~5t車)約2t~2.9t前後鉄骨資材、仮設足場、機器類など
大型ユニック車(10t車以上)約3t~5t以上プレハブ、重量機械、大型鋼材など

車両の積載量やクレーン仕様によって、同じ車格でもつり上げ荷重が異なることがあります。


ブームの長さと角度で荷重はどう変わる?

ブームが伸びるほどつり上げ可能な重さは減少

クレーンのブーム(アーム)が伸びたり角度が浅くなったりするほど、つり上げ荷重は減少します。これは荷重が遠くにかかるほど、車両のバランスを崩しやすくなるためです。

ブーム長さ最大つり上げ荷重(例)
2.5m約2.9t(最大荷重)
5.0m約1.4t
7.0m約0.8t

メーカーの仕様表を確認し、作業時のブームの伸縮・角度に合わせて荷重管理を行う必要があります。


運用時の注意点と安全対策

注意点解説
過積載の防止つり上げ荷重を超える荷物の吊り上げは危険で違法行為
アウトリガーの展開車両の転倒防止のため必ず水平で強固な地面で展開する
玉掛け作業の適正実施荷物のバランス、吊り方に不備があると落下の危険あり
クレーンの定期点検ワイヤー・フック・油圧系統に不具合がないか常に確認

安全作業には運転・操作の資格だけでなく、実務に即した技術と確認体制が欠かせません。


まとめ

ユニック車のつり上げ荷重は、車両のサイズやクレーンの構造、ブームの長さによって大きく変化します。現場ごとに適した車種と仕様を選び、安全基準を守った運用を徹底することが、事故のない作業環境を築く鍵です。荷重管理は「目安」ではなく「数値と現場判断」に基づくことが重要です。

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