二種免許って?概要とポイントについて解説

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監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

タクシーやバスなど旅客を運ぶ仕事に就くためには、一般的な運転免許とは異なる「二種免許」が必要です。安全な運転技術だけでなく、法令やマナーに関する理解も問われるこの免許は、取得にあたり特有の条件があります。この記事では、二種免許の概要から取得条件、活用できる職種や注意点までをわかりやすく解説します。

二種免許とは何か?

旅客運送のための特別な運転免許

二種免許とは、タクシーやバスなど、運転手が「人を運ぶ」ことを業務とする際に必要な国家資格です。第一種運転免許(普通免許など)とは異なり、営業目的で人を乗せる際にはこの免許が求められます。

項目内容
名称第二種運転免許(略称:二種免許)
取得可能な年齢満21歳以上かつ第一種免許取得後3年以上経過していることが条件
対象となる車種普通・中型・大型自動車およびそれぞれの自動二輪車(二種の種類による)
主な用途タクシー、ハイヤー、路線バス、高速バス、観光バスなどの運転
所管都道府県公安委員会(運転免許センター)

つまり、二種免許は「運転技術だけでなく、接客・安全運転が求められる職種」に不可欠な資格です。


二種免許の種類と用途

業務内容に応じた免許区分

二種免許には車両の大きさや業務内容に応じて複数の種類があります。以下の表で違いを確認しましょう。

種類対象車両・用途例
普通二種免許普通自動車(乗車定員10人以下)を使用する旅客運送(タクシー、福祉車両など)
中型二種免許乗車定員11~29人または車両総重量7.5t超~11t未満のバス運転
大型二種免許乗車定員30人以上のバスや大型観光バスなど

運転できる車両のサイズや旅客の数によって、必要な免許区分が異なるため、就職したい業種によってどの二種免許を取るべきかが決まります。


二種免許を取得するための条件と流れ

実務経験と適性が問われる

二種免許の取得には、第一種免許と比べて厳しい条件と試験が課されます。主な条件は次の通りです。

必要条件内容
年齢満21歳以上
運転経歴第一種免許(該当する車種)取得から3年以上経過していること
視力両眼で0.8以上、片眼それぞれ0.5以上、深視力検査に合格する必要がある
試験内容学科試験・技能試験・適性検査・実地講習など
教習所または一発試験自動車教習所での教習を修了して試験免除、または試験場で一発試験を受験する方法がある

教習所での取得を選べば、比較的スムーズに免許が取れる一方、費用が高くなる傾向があります。


二種免許取得のメリットと活かせる職種

資格がキャリアの幅を広げる

二種免許を取得することで、旅客運送業に従事できるようになり、以下のような職種で活躍できます。

活かせる職種詳細内容
タクシードライバー営業車での個人客送迎。夜勤や長時間勤務に対応する柔軟性が求められる
ハイヤー運転手法人向けやVIPの送迎業務で、接客スキルが特に重視される
路線バス運転手地域公共交通機関の運行に従事し、時間厳守や安全性への配慮が求められる
観光バス運転手長距離移動・団体旅行の運転を担当。土地勘やお客様対応が重要になる
福祉輸送ドライバー高齢者・障がい者の送迎を行う介護福祉の一端を担う業務

安定した職に就けるだけでなく、社会貢献性が高く、やりがいを感じやすい分野でもあります。


二種免許取得時の注意点

取得後の継続管理も大切

二種免許は取得して終わりではありません。運転記録や健康状態によっては、業務に就けない場合もあります。

注意点解説
定期的な健康診断業務によっては健康診断書の提出が必要になることがある
高齢者の制限高齢になると再評価の対象になり、免許更新に制限がかかることがある
運転記録の管理事故歴や違反歴があると再就職に影響を与える可能性がある
就職先の条件確認職場によっては年齢制限や取得年数に基づく応募条件がある場合もある

自分の体調管理と運転マナーを意識することが、長く活躍するためには欠かせません。


まとめ

二種免許は、旅客運送を担うための重要な資格であり、プロドライバーとしての信頼の証とも言えます。取得には年齢や経験年数などの条件がありますが、取得後はタクシーやバスなど多様な業種で活躍できるチャンスが広がります。安定したキャリアと社会貢献を両立させたい方にとって、非常に魅力的な選択肢です。

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