物流業界で需要が高まる倉庫内作業員って?仕事内容と年収を詳しく解説

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監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

ネット通販やECの成長に伴い、急速にニーズが高まっているのが「倉庫内作業員」の仕事です。物流の現場を支える要として、今や欠かせない存在となっていますが、その仕事内容や収入面が気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、倉庫内作業員の基本業務、実際の年収、働くメリットや注意点についてわかりやすく解説します。

倉庫内作業員とは?

物流の「中核」を支える現場職

倉庫内作業員は、物流センターや配送拠点などの倉庫内で、荷物の仕分け、検品、梱包、ピッキングなどを行う仕事です。配送の前後に発生するすべての作業を担うため、スムーズな物流運用の鍵を握る職種でもあります。

取り扱う荷物の種類は企業によって異なり、食品・アパレル・日用品・書籍・医療品など多岐にわたります。

業務内容内容
仕分け荷物を配送エリアや宛先別に分類する作業
ピッキング注文リストに基づいて商品を棚から取り出す作業
検品商品の破損や数量をチェックする業務
梱包出荷前に箱詰め・緩衝材・ラベル貼りなどを行う作業
入出庫管理商品の在庫数や入荷・出荷状況をシステムで確認・記録する作業

単純作業が多い一方で、正確性とスピードの両立が求められます。

物流業界における需要の背景

背景要因解説
EC市場の拡大通販需要が増え、倉庫処理量が急増
24時間配送体制の普及小ロット・短納期化により、柔軟な現場対応が求められる
人手不足の慢性化高齢化や人材流出により、倉庫業務の人手が常に足りていない
自動化では対応しきれない細かい仕分けや不定形商品の扱いなどは人の手が不可欠な作業が多い

今後も物流全体の規模が拡大していくことから、倉庫内作業員の需要は継続的に伸びると見込まれています。

倉庫内作業員の年収はどれくらい?

年収は雇用形態や地域、勤務時間、取り扱う商材によって幅がありますが、以下が一般的な目安です。

雇用形態月収目安年収目安(賞与含む)
アルバイト・パート8万円〜18万円程度100万円〜220万円程度
派遣社員18万円〜22万円程度220万円〜280万円程度
契約社員20万円〜25万円程度250万円〜320万円程度
正社員22万円〜30万円程度300万円〜400万円超(役職あり)

深夜勤務・残業手当・繁忙期手当などが支給される現場では、月収が1.5倍近くになることもあります。

昇給・キャリアアップの可能性

  • リーダー業務や在庫管理、フォークリフト業務などで給与アップが可能
  • 正社員登用制度を用意している企業も多く、長期勤務で安定収入が見込める

資格取得(フォークリフト、危険物取扱など)による待遇改善のチャンスもあります。

倉庫内作業員の働くメリット

メリット項目解説
未経験から始めやすいマニュアル化されている業務が多く、特別なスキル不要でスタートできる
働き方の自由度が高い短時間・夜勤・フルタイムなど、ライフスタイルに合った働き方が可能
正確な作業が評価されるコツコツと真面目に取り組む姿勢が評価されやすく、昇給や登用につながる
体を動かす仕事で健康的適度な運動になるため、デスクワークより健康志向な人に向いている
チーム作業が中心コミュニケーションが苦手でも役割分担で安心して働ける環境が整っている

主婦層、シニア世代、外国籍労働者など幅広い層にニーズがあり、多様性に富んだ職場が多い点も特徴です。

働くうえでの注意点・デメリット

デメリット項目解説
立ち仕事が多く体力が必要長時間の立ち作業が続くため、足腰への負担がある
単純作業に飽きやすいピッキングや検品などの作業は、慣れるとやや単調に感じることがある
冷暖房が効きにくい環境も倉庫によっては空調のない現場もあり、夏冬の温度差対策が必要
夜勤シフトへの対応深夜勤務の場合、生活リズムの調整が必要となる
書類や商品ミスの責任小さなミスが出荷トラブルに直結するため、集中力が求められる

現場によってはフォークリフト免許などの資格が必要なケースもあるため、事前確認は重要です。

まとめ

物流業界において倉庫内作業員の役割は年々重要性を増しており、特にEC市場の成長とともにその需要は今後も高まっていくと考えられます。未経験からでも始めやすく、柔軟な働き方ができることから、主婦層やシニア世代、Wワーク希望者にも人気の職種です。

収入面では大きな稼ぎを狙う仕事ではないものの、安定性と継続性があり、スキルを積めば正社員や管理職へのキャリアアップも可能です。「安定して働ける現場仕事」を探している方には、非常におすすめの選択肢といえるでしょう。

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