営業用トラックドライバーの給料事情は?事業量によって変わる?

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監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

物流業界を支える営業用トラックドライバーは、社会インフラに欠かせない存在です。しかし「ドライバーって実際どのくらい稼げるの?」という疑問を持つ方も少なくありません。実はその給料は、車種や勤務形態だけでなく、運送会社の「事業量」によっても大きく左右されます。本記事では、営業用トラックドライバーの給与事情と、事業量が収入に与える影響について詳しく解説します。

営業用トラックドライバーとは?

営業用トラックドライバーとは、運送業として登録された事業者に所属し、他社の商品や資材を運ぶドライバーのことです。自家用トラックとは異なり、運賃収入を得ることを目的とした業務に従事しています。

項目内容
雇用形態主に正社員または契約社員
運転車両2t〜10tトラック、トレーラーなど
業務内容配送、集荷、長距離輸送、ルート配送など

営業用トラックの運行には、国土交通省の認可や事業用ナンバープレート(緑ナンバー)が必要とされ、法的な管理下での運行が行われています。


給料の平均額と影響する要素

営業用トラックドライバーの給与は、車種や勤務エリア、業種によって大きく異なります。

車種・業種月収の目安特徴
小型トラック(2t)約20万〜30万円近距離配送が多く、残業少なめ
中型トラック(4t)約25万〜35万円ルート配送や地場中心で安定傾向
大型トラック(10t)約30万〜50万円長距離輸送が多く、収入は高め
トレーラー約35万〜60万円特殊免許が必要で、技術力を求められる

ただし、これらの金額は「基本給+手当(歩合、距離、残業など)」で構成されており、手当の割合が高い企業も多く見られます。


事業量が給料に与える影響

営業用ドライバーの給料に大きな影響を与えるのが「事業量」、つまり会社がどれだけ配送の仕事を確保しているかです。

状況給与への影響
事業量が多い配送件数や距離が増え、歩合・残業手当が充実する
事業量が少ない配送数が減り、給与が基本給中心に下がる可能性がある
繁忙期(年末年始・引越しシーズンなど)一時的に高収入を得られるチャンスが増える

つまり、安定した収入を得るには、受注が安定している運送会社に所属することが重要です。会社選びの際には、取引先の数や業種、繁忙期の対応力もチェックポイントとなります。


給与形態の種類と特徴

営業用トラックドライバーの給与は、会社によって異なる形で支払われています。

給与形態特徴
固定給制毎月一定額の基本給を保証。収入は安定するが上限がある
歩合給制配送件数や走行距離などに応じて報酬が変動。成果に応じて高収入が可能
固定+歩合制安定収入と成果報酬のバランス型。多くの運送会社が採用

歩合制は稼げる一方で、体力的な負担や安全面への配慮も必要なため、自分のライフスタイルに合った給与形態を選ぶことが大切です。


給与を左右するその他の要素

事業量以外にも、ドライバーの収入を左右する要因は複数存在します。

要素影響
地域都市部の方が配送単価が高く、給与水準も高い傾向にある
勤務時間長時間労働が可能な場合は、残業手当で収入が増える
深夜勤務・早朝勤務深夜割増や手当がつくため、給与が上がりやすい
資格・免許大型免許・けん引免許・フォークリフト免許があると有利

とくに大型免許を取得していると、対応可能な案件の幅が広がり、収入アップにつながりやすくなります。


安定して稼ぐための会社選びのポイント

営業用ドライバーとして安定して稼ぐためには、以下のような観点で勤務先を選ぶことが重要です。

ポイント解説
受注量の安定性季節による変動が少ない業種(食品・医薬品など)を扱う会社
給与体系の明確さ歩合の計算方法や残業手当の支給条件が明示されているか
労働環境の整備長時間労働の有無、安全教育の有無なども確認ポイント
福利厚生の充実度社会保険の完備や退職金制度の有無なども見極める

安さや一時的な高収入に飛びつくよりも、長期的に安定して働ける環境かどうかを見極めることが成功への近道です。


まとめ

営業用トラックドライバーの給料は、車種や勤務形態だけでなく、運送会社の事業量によっても大きく変動します。事業が安定している会社に所属すれば、歩合や残業手当が充実し、安定した高収入が期待できます。

自分に合った働き方と給与体系を見極め、無理なく長く続けられる職場を選ぶことが、満足度の高いドライバーライフを築くためのポイントです。

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