トラックの安全運行には、荷物の積み下ろしに使う投下装置や、進行方向を知らせる方向指示器の正常な作動が欠かせません。これらが故障すると、荷崩れや事故につながる危険性が高まります。特に運送業務では日常的な点検が義務づけられており、運転前に異常を発見しておくことが重要です。この記事では、投下装置と方向指示器の正しい点検方法や異常のサイン、故障時の対応について解説します。
投下装置の役割と点検方法
投下装置は、荷台の積荷を安全かつ効率的に降ろすための装置です。正常に作動しないと荷崩れや作業中の事故につながります。
チェック項目 | 点検方法 | 異常のサイン |
---|---|---|
作動確認 | 空荷で装置を稼働させ動きの滑らかさを確認 | 動きが遅い、途中で止まる |
油圧・空圧 | 圧力計の確認や作動音をチェック | 圧力不足、異音 |
ワイヤーやチェーン | ほつれ、サビ、切れ目がないか確認 | 摩耗、変形 |
安全装置 | ロック機構や非常停止装置の作動確認 | ロックがかからない、作動しない |
異常があれば直ちに整備し、現場作業を中止する必要があります。
方向指示器の役割と点検方法
方向指示器(ウインカー)は、自車の進路変更や右左折を他車や歩行者に知らせる重要な装置です。
チェック項目 | 点検方法 | 異常のサイン |
---|---|---|
点灯確認 | 左右ウインカー、ハザードランプを作動 | 点灯しない、点滅速度異常 |
レンズの状態 | 破損や曇り、汚れを目視確認 | ひび割れ、くすみ |
配線 | 緩みや断線がないか確認 | 配線の切れ、接触不良 |
操作レバー | 操作時の感触や戻り具合を確認 | 戻らない、固い |
方向指示器が正常でないと、交通トラブルや事故の原因となります。
故障時の対応
装置 | 応急対応 | 本格修理 |
---|---|---|
投下装置 | 荷下ろし作業を中止し、整備士へ連絡 | 部品交換や油圧系統修理 |
方向指示器 | ハンドサインで意思表示 | バルブ・リレー交換や配線修理 |
応急対応はあくまで一時的措置であり、早急な修理が必要です。
日常点検のポイント
項目 | 実施タイミング | ポイント |
---|---|---|
投下装置 | 出発前・帰庫後 | 油圧やワイヤーの摩耗を重点確認 |
方向指示器 | 出発前 | 全方向の点灯確認を必ず実施 |
点検記録 | 毎日 | 異常がなくても記録を残す |
日常的な点検を習慣化することで、トラブルを未然に防げます。
まとめ
投下装置と方向指示器は、トラックの安全運行に直結する重要な装置です。日常点検で異常を早期発見し、故障時は応急処置と速やかな修理を行うことで、安全性と業務効率を確保できます。
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