けん引車(トレーラー)を運転するコツは?バックやカーブのコツは?

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監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

トレーラー(けん引車)の運転は、通常のトラックや乗用車とはまったく異なる技術が求められます。特に「バック」や「カーブ」は、慣れていないと非常に難しい場面です。「トレーラーのバックが苦手」「カーブでふくらんでしまう」と感じている方も多いのではないでしょうか。本記事では、けん引車を安全かつスムーズに運転するためのコツを、実践的な視点から詳しく解説します。

けん引車の運転が難しい理由とは?構造を理解することが第一歩

まずは、けん引車の特徴を押さえることが重要です。トラクター(運転台)とトレーラー(荷台)が分離しているため、ハンドル操作が直接荷台に伝わらない点が、通常の車両と大きく異なります。

特徴解説
操舵と荷台の挙動が逆になるハンドルを右に切ると、トレーラーは左に動き出す(特にバック時)
長さと重心が異なる全長が非常に長く、重心も後方にあるため、ふらつきやすくなる
視界の死角が広いトラクターのミラーだけではトレーラーの動きが把握しきれない

このように、けん引車は「理屈を理解し、挙動に慣れる」ことが操作の基本です。


トレーラーのカーブを曲がるときのコツとは?内輪差に要注意

トレーラー運転で最も多い事故の一つが「内輪差による巻き込み」です。とくに右左折時には、トレーラーの後輪が大きく内側を通るため、通常の感覚では対応できません。

カーブのポイント解説
車体を大きく振る交差点では広くふくらんでから曲がることで、内輪差による巻き込みを防げる
目標物との距離感を意識する標識やガードレールとの間隔を事前に把握し、余裕を持ってハンドル操作を行う
曲がる前の位置取りを整える早めに進路を定め、交差点の中心に向かってしっかりとアプローチする
左折時の巻き込みを警戒する左折は特に死角が多いため、歩行者や自転車の巻き込みを避けるため慎重な操作が必要

車体が大きい分、余裕を持った操作と視野の確保が欠かせません。


トレーラーのバック運転のコツは?「逆に切る」が基本

トレーラーのバックは最も難易度が高く、初心者がつまずきやすい操作のひとつです。ここでは基本動作と注意点を整理します。

バック操作のポイント解説
ハンドルは逆に切るトレーラーは牽引部が可動するため、ハンドルを右に切るとトレーラーは左へ動く
ゆっくり慎重に操作する少しずつ方向を調整し、急な動作は避ける
ミラーで荷台の動きを確認する左右のミラーを常に確認し、タイヤや荷台の方向が正しく進んでいるかを確認する
頭と荷台の角度を一定に保つ荷台が極端に折れ曲がると修正が困難になるため、早めの修正を心がける

経験を重ねることで、操作感覚は自然と身につきますが、「理屈」を理解しておくことが上達の近道です。


運転技術以外で押さえておくべき安全対策とは?

けん引車は重量があるため、操作ミスが重大事故につながることもあります。日常点検や運転前の心構えも重要なポイントです。

安全対策項目解説
車両点検の徹底タイヤの空気圧やブレーキの確認、荷台の連結部の確認は毎回行う
死角の把握ミラー調整だけでなく、慣れたルートでも常に周囲の確認を怠らない
無理なスピードを出さない加速や減速が遅れるため、ゆとりを持った運転が求められる
長距離運転時の休憩トレーラー運転は精神的にも体力的にも負荷が大きいため、休憩をこまめに取る

安全第一を意識した準備と運転が、プロドライバーとしての基本です。


まとめ

けん引車(トレーラー)の運転には、高度な運転技術と安全意識が求められます。とくにカーブやバックの操作は通常の車両とは全く異なるため、構造と動きの「原理」を理解することが上達への第一歩です。

日々の運転のなかで少しずつコツを掴み、安全かつスムーズな運転を心がけましょう。プロとしての技術を高めることで、より多くの仕事に対応できるようになるはずです。

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