ミキサー車の構造は?仕事内容もわかりやすく解説

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監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

建設現場で欠かせない「ミキサー車」は、コンクリートを運ぶ特殊な車両です。一般的なトラックとは異なり、コンクリートが固まらないよう工夫された構造を持ち、現場ごとに迅速かつ正確な作業が求められます。この記事では、ミキサー車の基本的な構造と仕組み、さらにドライバーの仕事内容について、初心者にもわかりやすく解説します。

ミキサー車とは何か

ミキサー車とは、生コンクリートを工場から建設現場まで運ぶために設計された特殊車両です。正式名称は「コンクリートミキサー車」で、車体後部に搭載されたドラム(回転槽)が特徴的です。このドラムが常に回転することで、コンクリートの品質を保ちながら目的地まで運搬することが可能になります。

 

ミキサー車の基本構造

ミキサー車は一般的なトラックと異なり、コンクリートを撹拌しながら運搬する機能が備わっています。そのため、車体構造にも独自の工夫が施されています。

以下は、ミキサー車の主な構造要素をまとめた表です。

部位名機能
ドラム(回転槽)コンクリートを混ぜながら運ぶ
撹拌羽根ドラム内に設置され、材料を均一に撹拌
投入口(ホッパー)コンクリートをドラム内に投入する場所
排出シュート搬送先でコンクリートを流し出す部分
水タンクドラムや羽根の洗浄に使用

ドラムは常に回転しており、走行中でもコンクリートが固まるのを防いでいます。排出時には逆回転させることで、中身を外へと押し出す仕組みです。

 

ミキサー車の仕組みと動きの特徴

ミキサー車のドラムはエンジンの動力を利用して回転します。通常走行時は「順回転」で材料を混ぜ続け、現場に到着すると「逆回転」に切り替えてコンクリートを排出します。

ドラム回転の仕組み

  • 順回転:撹拌と運搬を同時に行う
  • 逆回転:材料をドラム外へ押し出す

ドラム内に付いている羽根がコンクリートをかき混ぜながら移動させるため、均一な品質を保つことができます。

 

ミキサー車ドライバーの仕事内容とは

ミキサー車ドライバーの主な役割は、工場から建設現場まで生コンクリートを安全かつ確実に届けることです。ただ運ぶだけでなく、品質保持や現場でのスムーズな排出など、多くの工程に携わります。

以下は、ミキサー車ドライバーの一般的な一日の流れです。

1.生コン工場で荷積み
2.運搬中はドラムの回転を保つ
3.建設現場でスムーズに排出
4.作業後、ドラム内部を洗浄
5.工場へ戻り、次の作業へ

ドライバーの業務の特徴

  • 時間厳守が求められる(生コンの品質維持のため)
  • 運転以外にも清掃や点検作業がある
  • 配送件数は1日3〜5現場ほどが一般的

 

ミキサー車の仕事に向いている人の特徴

ミキサー車の仕事は、単なる運転手ではなく、建設現場との調整や品質管理も求められるため、以下のような資質があると向いています。

  • 協調性がある人(現場スタッフとの連携が必要)
  • 慎重で丁寧な運転ができる人
  • 汚れる作業にも抵抗がない人
  • 時間をきっちり守ることができる人

仕事中は一人でいる時間が長いため、自己管理能力が求められます。

 

普通のトラックとの違い

ミキサー車は見た目からも一般的なトラックと異なりますが、機能面でも明確な違いがあります。

項目一般的なトラックミキサー車
積載物固定物や箱物生コンクリート(流動物)
荷台の構造平面または箱型回転式ドラム
荷物の性質固定可能常に撹拌が必要
排出方法手作業や機械ドラムの逆回転で自動排出

ミキサー車は特殊車両であるため、特別な構造に加え、運搬中も常にドラムの回転に気を配らなければなりません。

 

まとめ

ミキサー車は建設業界で欠かせない重要な車両であり、ただの運搬車ではなく「品質を維持しながら運ぶ」役割を果たしています。構造にはドラムや羽根といった撹拌機能が備わっており、ドライバーの仕事内容も多岐にわたります。

運転技術はもちろんのこと、時間管理や安全意識、現場との調整能力も求められるため、責任ある仕事といえるでしょう。ミキサー車に興味がある方は、その構造と役割を正しく理解したうえで、チャレンジしてみるのがおすすめです。

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