海コンって?きつい?仕事内容について解説

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「海コン」とは、港湾から内陸部へと大型コンテナを運搬する専門ドライバーのことを指します。物流のグローバル化が進む中で、海コンの役割は年々重要性を増していますが、その一方で「きつい」「大変」といったイメージを持たれることも少なくありません。本記事では、海コンの基本的な仕事内容から1日の流れ、他のドライバー職との違い、きついと感じる要因や実際のやりがいについてまで、詳しく解説します。物流業界に興味がある方や転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

海コンとは何か?

海コンの定義

海コンとは「海上コンテナドライバー」の略称で、港に到着した海上コンテナを、倉庫や工場など指定の陸上施設へ運搬する仕事を担うドライバーのことです。国際的な物流において、貨物を港から目的地までつなぐ「陸上輸送の要」とも言える存在です。

通常は大型トレーラーを使用し、20フィートまたは40フィートのコンテナを牽引して輸送します。


海コンの主な仕事内容

業務内容説明
コンテナの引き取り港湾ターミナルで荷積みされたコンテナを受け取る
陸上輸送倉庫や工場などの荷下ろし場所まで安全にコンテナを運搬する
荷下ろし・納品確認現地に到着後、指定場所に荷物を納品し、受領印などをもらう
帰港・返却手続き空コンテナや機材を指定のデポに返却する
点検・整備トレーラーや連結部の点検、メンテナンス、記録の提出なども行う

このほか、各港の搬出入ゲートでの待機や書類の提出、交通渋滞などへの対応も日常業務に含まれます。


海コンの1日の仕事の流れ(例)

時間帯内容
5:00〜7:00港に到着し、ターミナルゲートで受付を行う
8:00〜10:00荷積みされたコンテナを受け取り、目的地へ出発する
11:00〜13:00工場や倉庫に到着後、荷下ろしと納品確認を行う
14:00〜15:00デポに空コンテナを返却
16:00〜18:00翌日配送のコンテナを受け取って帰庫、日報記入など

スケジュールは荷主の都合や港の混雑状況によって変動します。


海コンはきつい?と言われる理由

理由詳細説明
時間の制約が多い港のゲート受付時間や納品時間が厳格に定められていることが多い
渋滞や港の混雑特に大型港では、入港待ちやターミナル内での長時間待機が発生する
夜間や早朝業務がある場合も深夜帯に運行が発生するケースもあり、生活リズムが乱れやすい
書類手続きが多い海外輸送に関連するため、提出すべき書類が多く慎重な対応が求められる
トレーラーの取り回し長大車両で狭い港内や都市部を走行するため高い運転スキルが必要

これらの点から、「きつい」と感じる人が多いのは事実ですが、一方でメリットも数多く存在します。


海コンのやりがい・メリット

メリット説明
基本的に荷役作業が少ないフォークリフトやクレーンでの荷積みが中心で、手積みがほとんどない
長距離移動が少ない主に港と内陸の短中距離輸送が多く、泊まり込みが少ない
高収入が期待できる深夜手当や手当付きの便が多く、経験を積めば高収入も可能
拘束時間が比較的短い決められたルート・時間での運行が多く、残業が少ない傾向にある
国際物流の一端を担う誇り世界とつながる仕事というやりがいを感じる人も多い

慣れやスキルが身につけば、働きやすいドライバー職といえるでしょう。


他のドライバー職との違い

比較項目海コンドライバー一般の長距離トラックドライバー
荷役作業基本的に自分で行わない自身で荷積み・荷下ろしを行う場合も多い
移動距離短中距離が中心長距離移動や泊まり運行が多い
就業時間朝型または深夜シフトが多い不規則な時間帯も多い
必要スキルトレーラー牽引、港でのルールや書類理解が必要荷扱いや体力重視のケースが多い

それぞれに特徴がありますが、海コンは専門性が高く、安定性のある仕事を求める人に適しています。


まとめ

海コンとは、港から荷主までのコンテナ輸送を専門に行うドライバーのことであり、国際物流の重要な担い手です。仕事内容には港での手続きや長時間の待機などの厳しさもありますが、その分、体力的な負担は少なく、専門性を生かせる職種として高く評価されています。

「きつい」と言われる一方で、しっかりとしたスキルと知識を身につければ、働きやすく安定したキャリアを築ける魅力的な仕事です。興味のある方は、まず仕事内容の理解から始めてみてはいかがでしょうか。

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